Xfer Records SERUMでPAD(パッド)サウンドの作り方

Bedroom DTM

SerumでPADサウンドを作るチュートリアル

この記事では以下から再生できる音(PADサウンド)をSERUMで作る手順について解説をしていきます。

今回サンプルとして作成したPADサウンド(音量注意)

フワッとしているPADは曲の雰囲気を作り上げてくれる装飾としてもEDMなどで多用されています。

PADサウンドの音作りはいくつかの共通点があるのでそれを覚えておくだけでも自分のイメージした音まで最短でたどり着けるようになるはずです。

まずPADの共通点なのですが、

  • UNISONを増やしてDETUNEを調整し音に広がりをもたせる
  • エンベロープのアタックを弱くリリースを長く設定する

大まかにこのような設定をするだけで極端な話、PADサウンドになります。

あとはオシレーターの波形を変えたりLFOでオートメーションをさせることで様々な興味深い音作りができます。

それでは初心者の方にも分かるようにイチから手順を説明していきます。

SERUMでPADサウンド作成手順

それでは早速記事上部でサンプルとして載せたPADサウンドをSERUMを使って作成していく手順について解説をしていきます。

1: OSC(オシレーター)AをSAW、UNISONを増やす

serum-pad-sound1

今回はデフォルトのSaw(のこぎり波)を使っていきます。

デフォルトのままだとこのような音色です。

音量注意

ここから色々といじって変化させていきます。

OSC AのUNISONの値を8にしてDETUNEを0.13あたりにします。

これをすることでサラウンド感(真正面からではなく包み込むように聞こえる音)が作られます。

ついでにOSC Aのオクターブ(OCT)も1上げておきます。

次いでOSC BはBasic MgにしてWT POSを57程度にしてUNISONを4にしてDETUNEを0.15に。

するとこのような音色になります。

音量注意

ここまでの設定は以下の画像のとおりです。

serum-pad-sound2

2: フィルターにチェックを入れてローパスフィルターをかける

続いてフィルターの設定です。

フィルターにチェックを入れてOSCAだけでなくBにチェックをいれます。

フィルターの種類は今回はGerman LPを選択してみました。

とりあえずカットオフは5150HZあたりにしておきます。
レゾナンス(RES)は0にしてDRIVEを17%程度にします。

するとこのような変化になります。

serum-pad-sound3

3: ノイズにチェックを入れてAir can1を選択

ノイズの種類は自分が作りたいイメージ、好みによって選択をしていきますが今回はAir can1を使用します。

レベルは14%くらいにしておきます。

ノイズを入れたからといって音色が劇的に変わるということはありませんが、それとなく装飾として今回は入れてみました。

一応、、ノイズを入れたバージョンの変化も以下に上げておきます。

serum-pad-sound4

4: エンベロープのADSR(アタック、ディケイ、サスティン、リリース)を調整

続いては重要なエンベロープの設定です。

この画像をご覧いただいてADSRを調整してみていただければと思うのですが、冒頭でも書いたように

アタックタイムがゆっくり(アタックがない)、リリースが伸びているという共通点がPADにはあります。

ただ場合によってはアタックがあった方が良い・・ということもあると思いますので、その際はアタックタイムを0に近くすればOKです。

ENVをいじるとこのような感じになりました。

前回のよりは少しフワッとした音の出だしになったかと思います。

serum-pad-sound5

5: LFOでオートメーション、うねるPADサウンドに

LFOでDETUNE、カットオフ、PANをオートメーションして少しうねるようなPADサウンドに仕上げていきたいと思います。

LFO1でOSC BのDETUNEを動かす

serum-pad-sound6

これをすることによって聞こえる幅が広くなったり狭くなったりする効果が得られます。

あまり広げすぎると不自然になるので聞きながら調整していく必要があります。

今回はLFOの波形を半分程度まで下げてDETUNEの値は24。

そしてDOTにチェックを入れて1/8.としています。

LFO2でフィルターのPANを動かす

serum-pad-sound7

LFO2をフィルターのPANにドラッグしてオートメーションをかけます。

PANにオートメーションをかけることで左右に振られ、うねるサウンド効果が期待できます。

今回はPANの値は9です。

スムースを一応、15程度にしました。

LFO3をフィルターのカットオフにかける

serum-pad-sound8

LFO3はカットオフへ。

値は11にしてあまり動かしませんが、少しだけ動かすことで高音が出て単調な音ではなく音の変化がでるようにしました。

RATEは4BARとゆっくり、そしてまたスムースを16程度にしました。

これらオートメーションをかけた状態の音が以下に変化しました。

だんだんと出来上がってきましたが、最後にFXを足してみましょう。

6: FXでディレイとリバーブをかける

serum-pad-sound9

上の画像のようにディレイとリバーブを追加しました。

今回は上のノブのように調整をしてみましたが、自分の耳で聴いてみていい感じに調整していくと良いと思います。

この2つのFXを足した音が以下のサウンドになります。

FX コーラス、フランジャーを追加する

serum-pad-sound10

実験としてFLANGERとCHORUSも追加してみました。

これはこれで興味深い音になりましたので、これをもって完成としようと思います。

冒頭に追加したものと同じになりますが今回、作成したPADサウンドになります。

オシレーターの波形、フィルターの波形、DETUNE、オートメーション、FXなどを弄(いじ)くり色んな音を作り出すことができます。

しつこいようですが、色んなプリセットを分析してみて共通点として以下の2点は大半のPADサウンドに見られる傾向でした。

  • UNISONを増やしてDETUNEを調整し音に広がりをもたせる
  • エンベロープのアタックを弱くリリースを長く設定する

ここらへんを徹底するだけでPADサウンドへの近道になると思います。

僕もまだまだ勉強中ですが、今回はPADサウンド音作りの一例として参考になれば幸いです。

ご質問、ご指摘、ご要望がありましたら気軽にコメントをください。

ここまで読んでいただきありがとうございました!

とみじゅん

とみじゅん

35歳の時にLogicproで音楽制作を始めました。 使い方も音楽の作り方も何も分かりませんでしたが毎日少し触っていくことで徐々に理解が深まりました。 このブログはそんな35歳の初心者だった僕への助言であり、これから始めるあなたへのアドバイスです。

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